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2006年 11月 26日 ( 2 )

パパが朝からおなかを下している。
「昨日飲んだ○○(酒名)が悪かった。」と文句を言っている。
いつものことだが体調が悪いので大変ご機嫌斜めだ。

夕方になって、さっぱりしたオレンジが食べたいという。
ため込んだクリーニングを出しに雨の中ではあったが徒歩8分のスーパーへ…。

考えた。
こんなにみかんが出回っているのに「オレンジ」ってか!
ちょっぴり腹が立った。
パパにとってはみかん≠オレンジ。
めんどくさい人である。
みかんの売り場を素通りしてオレンジの売られている一角を見つけ出す。

今日は日曜日。
冷蔵庫に食材を詰め込まなければならない。
それぞれ、少しずつ買い物かごに入れていく。
オレンジも1つだけにしておいた。

雨はやまない。

少しずつのつもりでかごに入れたのだがそれでも両手にいっぱいになった。
重い買い物袋を下げ、傘を差しながら帰る。

道すがら、もうクリスマスイルミネーションが輝いている。
近所でも毎年家中をドラマチックに飾っているので有名なお家。
行き帰りの荷物にうんざりしながらもここばかりは歩みを止めた。
着込んだ冬着が帰り道は妙に暑い。

家に着き、それぞれを冷蔵庫の定位置に収めた。
すると横になっているパパが、気がついて「おい、さっぱりしたものはないのか」。
同時に息子が「父さん、これじゃないの」と学校からの便りを私に差し出した。

「『感染性嘔吐下痢症』について」。

そういえば今、うちの学校でも流行っているらしい厄介な病名だ。
ノロウィルスという単語を今日はネットでもTVでも目にした。
まさか…。

オレンジを切り分けて寝床まで持って行く。
「うちの学校でも流行ってるし、お酒でおなかは下さないでしょう。これなんじゃないの。」
学校からのお便りを手渡しながらいってみる。
お便りを見もせず放り投げてパパは聞き流した。

そのくせ半信半疑なのか、
「特効薬はあるのか?何を飲んだらいい?」と。
「お医者さんにかかるしかない。」そう返すと黙ってまた横になってしまった。

自己暗示にかかりやすいのでこのくらいにしておくことにする。
明日は自分でお医者にかかり、診断が下るだろう。

「うがい、手洗いを励行していただき、一層の体調管理を…」
お便りの一節を肝に銘じておこうと思う。
by my-colorM | 2006-11-26 19:35 | 日記
木版画の制作のために子どもたちに彫刻刀を持って来させています。

ある生徒の彫刻刀を見て驚きました。

彫刻刀の刃の部分にクリーム色のプラスチック製の安全カバーがついているのです。

さて、木版画や木彫の授業で、いざ彫刻刀で彫る作業が始まるというときは必ず開始数秒まず子どもたちの彫刻刀の握りを観察します。正しい彫刻刀の握り方ができていない生徒がいればすぐに作業を止め、安全指導をするためです。

私の左手の人差し指から小指にかけて、起点終点のわかる直線的な軌道をしめす傷跡が残っています。それは彫刻刀でつくった傷です。三人兄弟の末っ子の私には、お下がりの、種類も本数も揃っていない、おまけによく使う丸刀には刃こぼれができているようなセットが彫刻刀を使う初めての経験であてがわれました。

当時、先生は「ケガをしないように気をつけて」と全体に声をかけてくださいました。ところが私はなかなか彫れませんでしたので、彫刻刀の柄を上からかぶせるように握り、人差し指をのばして刀を支え、押し出すようにして板と格闘していました。節があったのでしょうか、抵抗がきついので、板の向こう端を左手で押さえて、力一杯押し出しました。次の瞬間、上滑りをした彫刻刀がそのまま直進して…。

私は授業で必ず自分のこの失敗談とともに傷跡を見せた後、なぜ危険なのかを握り方による彫刻刀の動きの違いを実演しながら解説します。

彫刻刀の正しい握り方の基本は「鉛筆持ち」。そして持ち手の指を伸ばし、板面に小指から手の平へ続く手の側面を当て、添え手の親指を刃の付け根にあてがい、方向を制御させながら持ち手全体を移動させて彫り進みます。

このことをきちんと押さえてやれば、無用なケガをすることはほとんどありません。

件の安全カバー付きの彫刻刀

確かに至れりつくせりです。転ばぬ先の杖とでもいいましょうか。

しかし、私が親ならこれは子どもに持たせません。

安全カバーによって、これから削ろうとする線がとぎれてしまっています。おまけに連続して長い線を削っていこうとするとクルクルと巻いていく削りかすがカバーに当たり、削りを中断させてしまうのです。

作業中にケガをする危険は避けられても、削る作業で期待できる木や作品との対話がとぎれてしまうのはどうにも困りものです。

このようなセーフティガードがついている彫刻刀は学校推奨品として業者が出している注文票で扱っているようです。メーカー側がねらっているのは安全対策という付加価値でしょうが、ものづくりを後押しするメーカーであるはずなのに、ものとの対話を阻害しかねないこうした配慮というのは言うなれば本末転倒なのでは…。

ひょっとして指導者が信用されていないのでしょうか。

最近ちょっぴり首をひねってしまったできごとでした。