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「若冲展」ついにこの目に!!への道

ハイ。ようやく相国寺承天閣美術館「若冲展」に本日行って参りました!!

朝、二歩ぐらい出遅れて、会場時刻の10:00にはまだ電車の中におりました。ちょうど「ダ・ヴィンチ展」でも同じことをしていたような気がします。無反省な性格は自業自得へと自らをどんどん追いやります。

地下鉄烏丸今出川駅からはかなりスムーズに相国寺に向かったのですが、案の定、長~い列が始まっていました。

最後尾に陣取ったのは10:17分。早速、携帯で混雑状況をチェックすると「75分以上」の待ち時間とありました。アチャ~。昨日弐代目・青い日記帳の「若冲展」若冲展インターネット先行プレビューのようすを読ませて頂き覚悟したつもりでしたので、こんなことでへこたれるわけには行きません。

今日は好天に恵まれ、朝から日差しも強く、持参のお帽子が役に立ちました。松の緑が美しく、初夏の陽気が心地よかったのはつかの間。止まったり、歩いたりの不定期で不自由な動きの連続にうんざりしつつ、いかにも場当たり的な高彩度の緑色の仕切りフェンスに囲まれ、これでは松の緑も台無しと別なところで苛立ちを覚えてきました。

実は私には列をなして美術鑑賞に参加するときに、耐えられないと思うことがあります。それは周囲のおしゃべり。特に今日のは強烈でした。

列に入って40分ほどで券売所を通過しました。そこからは美術館脇を、館内でまだ並んで歩いている人がいるんだ!とガラス越しに中を確認しながら、グルリと列をなして囲む状況にありました。

ちょうど改めてその列に入ったあたりから女子学生らしい2人連れが後ろでひっきりなしに若冲の絵と人となりを評価すべく話し込んでいました。絵についての印象についてどう思うか、つっこんで話している様子なのですが、その内容はどれも追求不足で中途半端な内容です。なのに妙に断定的で、論拠、論点がずれていても平気で納得してしまっているようなのです。

「桃山時代によくでてくる絢爛豪華な感じだよね」「狩野なんちゃらとかの雰囲気だね」「絵を解釈すると、まずはなんといっても様式美だよね」「若冲って性格的にはダ・ヴィンチに似ているかもしれないね」「何のために描いているんだろうね、絵が好きだからというのはいえるだろうけど、う~ん理解不能なんだよね」「若冲の絵はどれも人間らしからぬ絵ってかんじがする」「でも山水画にはない魅力があるよね」「西洋画と比較しているからかな?リアルさはたしかにあるんだけど他の絵とはたしかに印象が違うよね」…。

何をいちいちとは思いますが、気になったので、彼女らの解読不能な言葉を羅列してみました。これを読んで皆さんは私がどんなじくじたる思いでいたか、お察し頂けるでしょうか。彼女らはとりもなおさず若冲ファンで、その魅力に惹かれてやってきているのは十分わかります。でもただただ絵の前に佇んで見て欲しい。そしてそのとき感じられた解釈は自分の中で温めて頂きたい。まとめないで欲しいのです。答えを急ぐ必要はありません。一言一言に疑問を感じながら若い人への余計なお世話的な気分が沸々と吹き出して来ました。

それにしてもあとどのくらい一緒に並んで歩くのかを考えると気が遠くなる思いさえしてきました。聞きたくもないのに耳に入ってくる、雑音としては最悪な部類で、頭痛を催してきたほどでした。できるだけ声が遠ざかるように列を少しずつ移動しながら進むことにしました。

内容が世間話ならまだいいんです。ほとんど実害はありませんから。でもくれぐれもこれから観る鑑賞対象に対する持論展開だけはこの際お止め下さい。できるなら行列でのおしゃべりはどうか慎んで頂きたく思います。

さて、そうこうしているうちに並びだしてから60分ほど過ぎました。すると、お年を召した方2人、係員に連れられて引き返しておられます。「…もうあきらめた」そんな言葉が聞こえてきました。ここまで来られて…そう考えてしばらく進むとその理由がわかるような気がしました。いよいよ館内に入場かという期待をもって曲がったその先にまだまだ列ができていたのです。

今日は日曜日。開場時間からすでに長蛇の列です。しかも夏日。美術館周りはテントが張ってあるとはいえ人いきれでムンムンします。おまけに情報が少ない。トイレも館内に入る寸前に一箇所あるのみ。係員はいますが、丁寧な案内であったかというといささか疑問です。お年寄りも大勢見かけますが、この混雑に体力・気力が尽き果てたといったところなのでしょう。お気の毒です。

そうこうしているうちに、ようやく館内入り口に到着しました。80分待ちでした。通路は空調が利き、どれだけホッとしたか。しかしそれもつかの間でした。第1会場に入る前もしばらく足止めされました。入場制限です。その後ようやく会場入りしましたがムッと暑く、むせ返るようでした。

そしていよいよ「鹿苑寺大書院障壁画」の第一会場へ!(つづく)
by my-colorM | 2007-05-27 19:22 | アート | Trackback(1) | Comments(5)
Tracked from 弐代目・青い日記帳  at 2007-05-29 18:08
タイトル : 「若冲展」
京都、相国寺 承天閣美術館で開催中の 「若冲展 釈迦三尊像と動植綵絵120年ぶりの再会」に行って来ました。 こちらでも書きましたが「インターネット先行プレビュー」に幸運にも参加させていただき、5月12日の土曜日ひと足お先に鑑賞して参りました。 金曜前夜は上司からの誘いも丁重にお断りし帰宅。旅行の準備を整え明日に備え早めに就寝……のはずが、しかし興奮して眠れず。遠足の前は高揚するもの。ましてや目的地が若冲縁の京都相国寺であれば尚更です。そしてそこには今、「釈迦三尊像」と「動植綵絵」...... more
Commented by Tak at 2007-05-27 21:06 x
こんばんは。
TB&リンク有り難うございました。

展覧会のPRを担当されている方と立ち話をし
「意外とお客さんみえないかもしれません」なんて
ことを伺っていましたが、あにはからんや。凄い人出のようですね。
若冲人気オソルベシです。
Commented by ジュエル at 2007-05-28 06:28 x
すごい待ち時間ですね〜!!!お疲れさまでした、mayusan。
なんで名古屋の若冲(ジョー・プライス展の方)は空いていたのでしょう?(ひとつの絵の前、2人ほど、スカスカ)絵が少ない?(いや、いっぱいあったぞ!魅力的だった)宣伝が少ない(確かにエルミタージュほどではなかった)名古屋人の興味対象外(…そうかも?)
そちらのはまた展示品が違うので、見たいな〜♪名古屋に来たりするのかしら?
Commented by my-colorM at 2007-05-28 06:50
Takさん、ありがとうございます。

凄い人出。まさにその通りでした。ようやく帰路についた2時半ごろ、まだ列に加わる方がいらっしゃいましたが、観覧できたのでしょうか。


ジュエルさん、名古屋の最終巡回ご覧になったんですね。
京都へは25年来の相国寺の管長たっての希望が通ったという寺の創建600年記念事業ということですから、とりあえずあり得ない豪華企画なんですね。次に観られるのはいつのことだか。是非この機会にご覧いただきたいと思います。
Commented by うさみ at 2007-05-28 21:15 x
こんなに待つのですか(>_<)、お寺という会場がら、そうたくさんの人が入れないのでしょうね、しょうがないですよね。
遠いから多分無理だとは思っていましたが、根性がないのであきらめます・・・

展覧会は見る前も、あとも会場を離れるまで無言でいて欲しい!またはお互いだけにしか聞こえない小声で話して欲しい、と私もいつも思います。生半可な解説や、的外れの感想を聞いているだけで、イライラしてしまいます。
Commented by my-colorM at 2007-05-28 21:43
>うさみさん

でもね、それほど待っても値打ちのある展覧会だったんですよ。本当にこれほど若冲に浸れ堪能できる展覧会は他にはないだろうと思います!!あきらめて欲しくないなぁ。

大回顧展「モネ」はどうなんでしょうね。遠いけど行ってみたい気もします。7月2日までなら行くべきでしょうか。