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慣用色名とPCCSカラーカード

私は先日志村ふくみさんの「一色一生」を読み、
消えゆく色・残したい色について考えさせられました。


JISは物体色の色名として慣用色名269色を
マンセル値で示し規定しています。
マンセル値はXYZ表色系と互換していますからいつでも色再現が可能。
したがって未来に伝え残すこともできるわけです。


マンセル値を示すことで残されたもの、
切り捨てられたものがあると私は考えています。
多くの伝統色は経年変褪色により今となってはどんな色であったかは図りしれません。

「二藍」という色も紅花と藍の掛け合わせなのですから
色相範囲はもっと広かっただろうと想像できます。
吉岡幸雄さんの「日本の色辞典」にはこの掛け合わせが見開きで載っています。

正確に色を伝え残していくことは難しいことですね。
もっとバリエーションがあっただろう色名を限定的に規定したこと、
それをテキストに載せたこと…。
どれほど考えてもよかったのか悪かったのか判断がつきません。

とはいえ改訂前のテキストでは慣用色名として載せていましたので
許容範囲が広く取られていたと解釈できます。
かなり視感的な判断が許容されていたともいえるのではないでしょうか。
(あくまでも私見ですが)


私などはそういいながらも以前(昨年の今頃)は
何故数値を示しておかないのか、
マンセル値が示されればおおよそカラーカードを対応させることができるものを
と苛ついたこともありました。
というのも参考にした市販の問題集もマンセル参考値は必ずしもJISとは一致せず、
何を根拠にカラーカードを判断したらよいのか分からなかったからです。




長い前段、申し訳ありませんでした。ここから本題です。



改訂テキストはJIS慣用色名と明記し、マンセル値も載せました。
その良い悪いは別にして、
この数値を手がかりにカラーカードとの対応をみる必要があるでしょう。


例として「ウィスタリア」を挙げます。マンセル値は10PB5/12ですね。
色相はほぼV、明度は5、高彩度色。
ところでVつまり色相番号20のvトーンの明度は3.5でしたね。
ということはv20は暗すぎるので当てはまりません。
そこで色相番号20で明度5の高彩度色を選ぶことになります。
b20がこの場合適当ということですよね。
判断がついたら実際カラーカードを見比べてください。
多少色相は紫に偏るはずですが、
v20よりb20の方が見たかんじより近いと感じるはずです。


カラーカードの色数は少ないですし、269色の慣用色名とはもともと一致しません。
あくまでも近似色を選ぶことになりますから、
試験でもどちらに近いかの解釈が出てくることを
前提に出題されているものと思われます。


おさらい。
明度値はかなりポイントになります。
彩度はマンセル最高クロマには幅があるので、
9sか8sかというのは大差ありません。