終わった~!
今年も各パートそれぞれがパワー全開!生徒、教職員一丸で成果を残しました。
で、私の担当は主として学年展示。夏休みに東京に出かけて取材した「岡本太郎」の作品が「階段アート」になりました。
「明日の神話」(90×550cm) 展示当日はスペースの都合で左右に分けて展示
展示終了後は視聴覚室に移設し無事1枚の絵になりました。部屋の後ろ全面の掲示板を作品が占めています。この作品は復元が公開された「明日の神話」そのものではなく、岡本太郎美術館にあるNO.3の原画をもとにしています。太郎がこの原画をもってメキシコに向かおうとする直前に依頼者がホテルの設計変更をしたので急遽原画を変更しなければならなかったという経過があります。絵としてはこちらの方がバランスがとれているように思えましたので、生徒と相談して決めました。
「太陽の塔」
「午後の日」
「挑む」
「子どもの樹」
美術の教科書にも登場します。学校にもぴったりの作品です。作品を前に担当グループで記念写真を撮りました。「じゃ、子どもの樹になってみて。」と声を掛けると、それぞれが伸びやかにいろんな方向を向いてポーズをとってくれました。いかにも楽しそうでした。ここには載せられませんが、お茶目な子どもたちです。
設置されている階段を玄関脇からながめたところ
学校祭の華やいだ気分が高揚してきます。「太陽の塔」の金属部分を金紙で貼り絵にして仕上げています。暗い中でも反射して浮き上がります。夕方、暗くなって訪れた生徒が職員室に向かって歩いていき、「うわっ、すげぇ!」と驚いていた姿が印象的でした。
展示パートは総勢50名。他に劇と総合学習展示パートがあり、自分の希望で分かれて取り組みました。各クラスから2名ずつの展示リーダー6名がそれぞれの作品のチーフとなり、残るメンバーをグループ分けするところから始まり、作品を選んで分担しました。自分たちなりに人選をしていく彼らに日頃の人間関係やその調整を図ろうとする力を感じました。
全体会でメンバーと担当する作品を確認して制作に入りました。美術が好きな生徒ばかりではありません。あるグループはどう見ても普段の授業では作品を最後まで丁寧に仕上げることが難しい生徒が集まってしまいました。かなり心配なグループもありましたが、どうしてどうして。リーダーがしっかり指示を出して、どれもがなんとか完成に至りました。
「階段アート」の素材は15cm角の段ボールに色紙を貼ったものを使っています。もう7年も前になりますが、やはり学校祭でステージバックにと簡単なモザイク画をこれで制作したのですが、ずっと保管していたものの、日の目を見ずにいたものです。当時、同僚の、紙加工をしているという友人に無理を言ってカットしてもらった貴重な素材なのです。ちょうど階段の一段の高さが15cmほどでしたので、これ幸いと再利用することにしました。厚みがあるので、階段の上り下りには気を遣わせてしまいましたが、2日間なんとか通行人に怪我はなかったようで良かったです。子どもたちも先生方も作品をよけてみんなガニ股で上り下りをしてくれました。その様子が嬉しかったと教えてくれる先生もいました。
また「明日の神話」は厚手の片面ホワイトの段ボール(90×180cm)を使用。10枚で4000円しないという格安の材料なのですが、今回使用したのは5枚。また別の機会のために5枚を残しておきます。この素材はとても発色がいいです。また、しっかりしていて、ベニヤのような重みやたわみもないので補強の六つ割りを入れる必要がなく、展示が容易です。今回も裏側に布ガムテープを貼って耳をつくり画鋲で留めています。大きな作品におすすめの素材であると言えます。
彩色はどちらもアクリルカラーです。本校では生徒会室に常備し、学級旗や看板などをつくる際に使っています。そのため今回買い足したのは420mlの4本ほど。ほとんど在庫で足りました。とくに「明日の神話」は市販の絵の具そのままの色彩でよく、ほとんど混色で苦労することなく進みました。それだけ鮮やかでインパクトがある作品だったということでしょうか。この作品では色がわからないと生徒に泣きつかれることは全くありませんでした。
さて、完成した作品に「感動した」と話している生徒や「俺らがつくったんやぞ」と自慢げに友達に話している様子に思わず嬉しくなりました。なんとか成就感を味わわせる取り組みができたのではないかと思います。
岡本太郎を知らない生徒もたくさんいますし、知っているとしても「太陽の塔」、「芸術は爆発だ!」しか知らないというのがほとんどです。これを機に授業で取り上げて学習させていこうかとも考えています。
「太陽の塔」とご対面します。実際に近くへ行けば、圧倒的なボリュームと迫力。あの中にも入れるようにすれば良いのに・・・。
ところで、白段ボールはどこで手に入るのですか?
みんなで大きな作品を作り上げる…懐かしいですね。自分の学生時代を思い出します。秋の空気と青空と、そしてわくわくする気分。
mayusanの生徒さんたちにも素敵な想い出になりますね。
岡本太郎の作品を見る度にきっと、mayusanの顔が浮かぶかも…。
階段アートは残すつもりでつくるとすれば相当の計画と費用を覚悟しなければならないでしょうね。日常の使用に耐えるだけの完成度と耐久性を確保する必要があります。陶板でタイル画にしてセメントで貼り付けるといったような…。教職員の合意と強力な後押しがあればできるかもしれません。
>土屋さん
お先に終わらせてもらいました。そちらはこれから佳境に入りますね。
今、太陽の塔の中はどうなっているんでしょうね。
白段ボールは教材カタログで見つけました。美術出版か新日本造形のどちらかだと思いますが…。10枚でたしか3770円でした。3×6判で厚みは5mmだったか8mmだったか…。探してみてください。
ひとりでは到底できそうにない大きな仕事を共同作業で成し遂げていく経験は貴重です。ここで力を発揮して活躍できたことが自信につながって人間関係を好転させていく生徒もたくさん見かけます。学生時代を振り返るときあれを一緒にやったなと互いに語れる共通の作品や取り組みを子どもたちに残してやりたいですし、経験させてやりたいと思います。
ちょうど学校祭の頃、ほっと空を見上げると「中秋の名月」。本当に明るくてまん丸で晴れやかな気分になります。ジュエルさんにとっては秋の空気と青空…。私にとってはお月様が原風景になっているようですね。
岡本太郎の作品を見るたびに何も私の顔なんぞ浮かんでこなくてもいいんです。一緒に頑張った仲間の顔が浮かんでくれれば…(^_^;)
本当にお疲れさまです。本当にこういうのが教育なんですよね。
現場での熱気や生徒さんの生き生きとした顔、声が浮かんでくるようです~。学校の感じも、なんだかいいな~。
岡本太郎の作品もそれぞれ力作ですね!
mayusanの美術教育に対する取り組みや情熱にも感動しています。
私も少ない経験ですが色々と思い出してしまいました。なんだか懐かしいなぁ。もう10年前・・・。
教科も大変なんですが先生方も一丸となってくれるのですよね。思い出してちょっとジーンときました。 本当にお疲れさまでした!
作品をバックに撮った写真や階段を通行している写真もなかなかおもしろいです。実際生徒がいる様子だとさらに学校の感じがわかるでしょうね。何せネットですからそうはいかないのですが。
今年は小学校へも行かねばならず、担当の他の先生方にお願いしなければならない日もあって…。より取り組みやすいものを考えました。たしかに美術部・教科の展示もあって、かなりハードでしたがそちらも生徒や他の先生方の協力が得られて何とか間に合わせることができました。本当に感謝しています。
このような行事があってこそ他者との関わりが強くなります。毎年しっかり支えていろんなところで成果を上げているうちの学校はスゴイ!かもしれません。
来年は大変そうですが、お身体大切にご活躍くださいませ。
これからも楽しみにしております。 私も頑張ります!