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えっ?原点は学生時代…?

息子が暮れも押し迫る一昨日から
模様替えをするとやらで自分の部屋にあるものをひっくり返し
大掃除を始めました。

息子の書庫の約3分の1は私の捨てられない蔵書が占めています。
やれ捨てろとか取っておくのかとかやんやの大騒ぎ…。

そこには大学時代の教科書や参考図書も入っています。

いわゆる開かずの扉になっているスライド式本棚の内側で
もう数年来、日の目を見ずにいる書籍の数々…。

年賀状もそこそこに、呼び出しを食らっては
始末をどうつけるかを突きつけられ…。


ふと「色彩」に関連した書物が目にとまりました。


・1978年第6刷「色の科学-その精神物理学」
 金子隆芳著みすず科学ライブラリー

・昭和54年第一版第二刷「色彩学-その理論と応用」
 山崎勝弘著創元社


まったく私の中で記憶にないこの2冊こそ、
私の色彩学への思い入れの原点だったようです。

かのCIE表色系もムーン&スペンサーも…
ここ1,2年で必死で勉強してきたことがらの
多くがすでにこれらの書物の中で語られているのです。

初版はもうかれこれ30年以上も経っている代物ですが…。

山崎先生は(これまたあまり記憶にないのですが)
大学の「色彩学」の講師でいらして
教科書として購入したのでしょう、先生の印が押されています。
しかも自分では覚えていないのですが、図に書き込みがしてあったり…。

金子氏の著作は文庫本の「色彩の科学」には今でもお世話になっています。
今回出てきた「色の科学」はドルトニズムならぬ
氏の第2色盲に関わる少年期からのエピソードが語られるなど
本当に貴重な著作でした。

いわゆる色盲でありながら色の研究者であるという事実と、
職業と色覚とに存在する無理解と差別の問題、
色覚検査(色神検査と呼ばれていた)に関する氏の複雑な思いなどは
一読に値する内容です。


今や2冊とも絶版になっており、古書でしか手に入らないものですが、
なんとまあ、自分自身あきれるほど貴重な書籍ではあります。

ほかにも配色ノートのたぐいや絵画における色彩を論じた書籍など
学生時代にほんのちょっぴり色彩学をかじったであろう痕跡が
封印を解かれた書庫から出てきました。なんとも不思議な巡り合わせ…。


それにしてもせめて年末には家中をひっくり返して見るべきなのでしょうね。

空きスペースができたとご満悦な息子…に感謝!です。

貴重な数冊の書籍類…、眠らせておくことなく手の届くところに置いて
改めて勉強し直します。



あ~時間がもっともっとほしい!!
by my-colorM | 2005-12-31 00:54 | 日記 | Trackback | Comments(5)
Commented by ジュエル at 2005-12-31 08:48 x
さて、大掃除!!
今年の汚れようは、何かと忙しかったりして目をつぶらざるおえない事情が多かったため、
ため息の出るような悲惨な有り様でした。
旦那(仕事)も息子(6歳じゃあ、実践力にはならない)もあてにできず、まぁ、できる範囲でほどほどに⋯とがんばりました。
ところが、体調が良かったせいか、なんと!期待以上の綺麗な仕上がり!やった!!
でも、本の整理はしてないよん(笑)
今年は本が増えましたぁ。mayusanも増えたでしょうねぇ。
色彩関連の本は数知れず、それに脳神経科学の本たちまで加わって、いったいどうすれば??
そういえば私も17才の時(大昔やなぁ)イッテンの本を買った記憶があるのですよ。
この夏、それを思い出して捜してみたんですがね、さすがにない。
10年前ぐらいの色彩関連の本は、なんとかあったのですが。mayusan物持ちいいです。すごい。

Commented by ジュエル at 2005-12-31 08:50 x
書ききれなくて、追加です。スミマセン⋯
私もじっくり本が読みたいですね。図書館で借りてきたものを、
まず制覇せねば!その中にmayusanにおすすめのものがありますよ。
それは「脳は美をいかに感じるか」セミール・ゼキ著一応、脳神経科学の本ですが、色彩や美術のコーナーにあってもおかしくない本です。
まだ、読み切れていないのですが、色彩を勉強した方なら聞き覚えのある名前が、
たくさんでてきます。色彩学をより深めるのに役立つ話がてんこもりです。
たぶん目次を見るだけでmayusanだったら、そそられますよ〜!!
1級教科書の副読本にしてもいいかも?なんて考えてしまうほどです。
比較的新しい本なので、大型書店だったら在庫があると思います。ぜひぜひ〜!

では、mayusan、そして色彩を学ぶみなさま⋯、
良いお年をお迎えください。
Commented by うさみ at 2005-12-31 10:21 x
わ~、やはり色とはつながっている縁が昔からおありになったんですね。私も今年はだいぶ色彩関係の本が増えました。狭い家がより狭くなって困ります(^_^;) ジュエルさんおススメの本がとても面白そうなので、探してみようっと。
Mayusanさん、「色」好きのみなさま、よいお年をお迎え下さい。来年が素晴らしい年になりますように。
Commented by my-colorM at 2005-12-31 10:45
ジュエルさんありがとうございます。
やっぱりそそられました。即買い!です。
フェルメールの表紙にやられちゃいました。
しかも、ピカソやモネの話題にも…。

手の届くところに図書館がない。しかも割と期限を守るために
ストレスを感じる私。本はたまる一方です。
それにしても今年は書籍にかなりお金を使いましたねぇ。
ちょっと前はそろそろ引っ越しを考えようかともくろんでいたのですが、
いよいよどこに座っても本だらけで微妙…。
家人にもあきれられています。

ところで息子のサッパリ気質はどこから来るのでしょう。
容赦なくバッサリ…。彼を培ってきたおもちゃもこれだけは…と残してきた
思い出の品。絵本も相当数取り置いておいたのもあと10年20年で
次に見せてやりたいと思ってのこと…。
ハァ~、来年は高3。子育てもそろそろ次の段階なのかな。
Commented by my-colorM at 2005-12-31 10:57
>うさみさん、こんにちは。
うさみさんのブログを拝見しているととても充実して過ごしておられるのが分かります。パーソナルも勉強されているんですよね。色の勉強はそれ自体が楽しいですが、勉強と資格の元が取れるようになるともっといいですよね。
かくいう私はとても元が取れるとは思いませんが…(苦笑)。

それでは来年もどうぞよろしくお願いします。よいお年を!