カテゴリ:色の話( 48 )

文化祭が近づいています。

本校でも学年ごとの共同制作というのが毎年取り組まれます。
私の担当する学年は岡本太郎の作品を使った階段アートと壁画(といっても小ぶり)なのですが、どの学年にもちょっとずついっちょ噛みするのが、私どもの教科性でございます。

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by my-colorM | 2006-09-06 23:49 | 色の話
先日の「色彩学貴重書図説」をもとにした北畠先生の講演会で、先生が誇らしげに語っていた「340線」。それってそもそも何なんでしょう?

印刷線数 More
by my-colorM | 2006-09-05 19:07 | 色の話
ある方から質問をいただきました。

これは色を勉強されている方からもよく出てきがちな質問でしょうし、
実は子どもたちからも時々質問されるのです。

今回は、色を勉強されている方からのご質問を取り上げてみます。

「金と銀が表現したいのにカラーカードに金と銀がないんです。
その場合どうやって表現すれば良いのですか??」

というご質問です。

表現したいという部分に解釈が必要ということで、私なりに次のように整理してみました。

1)金と銀をカラーカードの近似色で代用して表現するには?
2)カラー提案をするときには?
3)試験で金・銀が出たら?


そもそも、「金」・「銀」はJIS規格「物体色の色名」269色にも入っています。
すなわち、2つとも銅族元素のひとつで、
単体は金が黄金色、銀が白色の光沢がある貴金属の金・銀のような色をいいます。

一方「カラーカード199」は色研のPCCSハーモニックカラーチャート201系に準じて作られており、
色彩検定で指定されている199シリーズは光沢色がないのが特徴となっています。
ということは、そのままでは「金・銀」は表しようがないということですよね。

実際、産業界や印刷界では金・銀のような光沢色をどのように実現しているのでしょう。

例を挙げると、アルミ粒子を混ぜたメタリックカラー、
雲母薄片を原料として周囲に二酸化チタンや酸化鉄をかぶせた光輝材を混ぜた「パール顔料」などを
それぞれの目的にあわせて使っています。
自動車の塗料やパッケージの金・銀などがそれですよね。
製品や商品に高級なイメージを与えるためには必須の色彩ですから多用されるということになります。

質問の答えですけど…
by my-colorM | 2006-06-18 14:53 | 色の話
あうらさんから出版の予告をいただいていました
北畠耀先生の『色彩学貴重書図説』が
きのう手元に届きました。

北畠先生のこだわりが随所にちりばめられたフルカラーの美しい装丁の本です。

なにより昨年受講したAFT色彩講師養成講座の第一回の講義「色彩学概論」で
先生が足早に駆け抜けられた貴重な色のお話が図版や解説で思い起こすことができるのが
大変うれしく、また新たに学ぶことも多く、魅力的な一冊です。

たとえば、書物やお話だけではよくわからなかった内容に、
ゲーテのニュートンに対する反論というのがあります。

『ニュートンはプリズム実験によって、色や光を科学的に解明しようとした。
それに対する反論として、ゲーテは「色は、光と闇、白と黒の間に生まれる」として、
プリズムを覗き込む実験を試みて反論した。』というくだりです。

プリズムを覗くことでどうしてそう考えたのかという疑問を解消する図版が
今回の『色彩学貴重書図説』にはきっちり載っています。

一見、印刷のずれではないかと見まがう、見つめると目が潤んでしまうような図版なのですが、
なるほど、白と黒との間に色が生まれているとゲーテが考えたのも頷けます。


さらに、この本では複製術として、
版画・印刷・職布・写真を挙げてその開発者の功績に触れていますが、
写真術の出現と美術界の関係を興味深く取り上げています。

それによると、かのアングルがフランス政府に写真が不正競争業であるという理由で
禁止を求めて訴えた(1846年)が、
10年後には写真家ナダールがとったヌード写真を使って『泉』を制作したとあります。

印象派の旗手モネもポータブルのボックスカメラを4台持っていたという記述もあり、
写真が画家に与えた影響について興味深く考察している部分は大変参考になりました。

20世紀の美術界ではダダ、シュールレアリズム、抽象絵画など非写実の流れが台頭し
写真と画家とは完全に乖離していった点もきっちり指摘しています。


さすがに、読んでも、図版を見ても楽しい一冊ですが、
ただ若干残念な点を指摘させていただきます。

初版に付き物といっては贔屓目でしょうか、誤植がやや多い印象があります。
正誤表が出ていますが、それ以外にも気づいてしまい…。
校正の段階で解決できたであろう部分がかなり残ってしまった感があります。
上でも述べたように本当に図版が豊富で装丁の美しい本だけに訂正を入れがたく…残念です。

とはいえ、色彩を学ぶ者にとっては必携の書に挙げるべき内容であることに間違いありません。
なので気の長い方は第二刷を狙われたらその点がきっと改善されているでしょう。

でも色彩の本はベストセラーにはなかなかなりにくいでしょうから
今のうちに購入するというのが得策かもしれません。

これは各人でご判断ください。

私としては‘おすすめ本’として挙げておきます。

日本塗料工業会のサイトでは「色彩学歴史年表」も合わせて購入できます。
両面印刷の美しいリーフレットの形態でかなりほしいかも…。
http://toryo.or.jp/jp/book/s-bpc.htmlを一度チェックしてみてください。

どなたか書籍と一緒に私の分も購入していただけると嬉しいのですが…。ダメ?
by my-colorM | 2006-05-14 17:19 | 色の話
昨年、日本色彩学会の正会員になりました。

私などはまだまだ色を学ぶ段階で足踏み状態ですが、
たびたび送られてくる学会誌やパンフを読むと
大学や企業の中で日々研究されている皆さんのご苦労がうかがえます。

さて「日本色彩学会第37回全国大会」が京都で開催されます。
             ↑
タイムテーブルや地図などの詳細はこちらで確認してください。

今回は地元ということもあり是非とも参加してこようと思っています。
5月19日(金)・20日(土)ですので、皆さんもどうぞ足をお運びくださいませ。
さわやかな京都を満喫して頂けるものと思います。
ちょうど5月1日納涼床が開かれたところでもありますし…。
(そうだ、京都での勉強会はこの日にしませんか?→どーでっか茶~くる?の皆さん!)

さて、本日学校にその大会要旨集となる学会誌が届いておりました。

それによると公開特別講演は
京都工芸繊維大学の江島義道氏の
「色知覚の脳内機構-脳イメージング法による分析-」
とこれまたfMRIなどとおよそ美術科とは縁のなさそうな装置を使い、
被験者に図形を用いた刺激を与え、
その刺激を与えている間の脳活動を測定して脳地図を同定、
視覚情報についてどのような処理が脳内で行われているのかを分析するという
かなりハードな内容の講演です。
関心がおありの方は19日の昼からですのでどうぞ…。

20日の一般の大会発表の件数は過去最多とあります。
学会誌の厚みが尋常ではなく、そのまま大会に向けた熱意として伝わってきます。

初見で関心を持った発表要旨が8本あまりありました。

そのうち、広島文教大学で美術教育学を専門とされている佐伯育郎先生の
「コンピュータを活用した色彩学習Ⅰ~表現ツールとして~」は
氏の中学生を対象とした前任校での実践例ということで
「文字を飾ろう」「四文字熟語のレタリングデザイン」の実践発表です。
中学生対象の一言にビビンと来ました。ほとんど職業病ですね。

20日のC会場「色と教育・絵画」16:20~16:35の発表ということですので
今のところこちらにはなんとか参加しようかなと考えています。

このグループではほかに
「E-leaning英語テスト教材における背景色の効果」
「色彩における計量的なSCRATCHとその応用」
「日本のアニメーションと色彩(2)-色恒常は形の恒常性に優先する-」
「色と明るさからの色彩教育」
という発表があるそうですが…。


当日は京都工芸繊維大学松ヶ崎キャンパスです。
注目の発表はまだまだありますので発表要旨を読んでチェックしていこうと思います。
by my-colorM | 2006-05-02 17:51 | 色の話
色の技術もこんな風に使われるとなんだか期待できる…
というようなニュースが飛び込んできました。

サンゴの蛍光たんぱく質応用、分子の動き判別 理研開発

写真は細胞内の小器官とのことですが、
まるでどこかの公園を上から撮影したような、あるいは設計図のような感じですね。

それではここで使われている「蛍光」とは一体何でしょう。

「蛍光」とはある種の物質にある波長域(スペクトルの一部)の光を照射したとき、
吸収された光が波長を長いほうに変えて再放出される現象をいいます。

人間が見る物体の色は、可視域(380~780ナノメートル)の光が物体表面を照明し、
これの反射光に基づくものです。

これに対し、蛍光物質を含む蛍光物体は一般の光反射に加えて、
紫外線のエネルギーを吸収して、可視域で発光するという蛍光発光特性を示します。

蛍光色(有彩蛍光色)は可視波長域の光に加え紫外域の光のエネルギーを吸収し、
再放出します。
それによりそのもの自体の反射色と蛍光が加算されてより鮮やかに見えます。
たとえばオレンジの蛍光色は反射されたオレンジと蛍光が加算されて
より鮮やかに見えているということです。

物体(分子)が外部のエネルギーを吸収し、高いエネルギーを持った状態を励起といいます。
励起状態は大変不安定で、安定したもとの状態に戻ろうとします。
蛍光物体が紫外域の波長をもつ光を照射すると
そのエネルギーを吸収してその色素が励起状態になり
物質が可視波長域でエネルギーを蛍光として発します。
発光によって出力される波長は蛍光物質によって一定です。

今回の記事ではサンゴの蛍光物質の蛍光特性を遺伝子操作でつくる技術が
応用された例と言えます。

さて、蛍光物体の話題を受けてもう少し身近な取り組みとして
蛍光色を使った光の演出にも言及しましょう。

私の学校でもブラックライトと蛍光色を使ってファンタジックな演出をして
行事に華を添えています。

真っ暗にした体育館のステージで黒子になった出演者がブラックライトのなか
蛍光カラーで着色した手袋や星形の作り物をかぶせた手でハンドダンスをするのです。
真っ暗な中でそれはそれは美しく、夢見ごこち…。

ところで「ブラックライト」というものはご存知でしょうか?
これは、近紫外線を強く発光する蛍光灯です。
近紫外線というのは可視光線と紫外線の中間の域で、人間の目には見えません。
波長は300~400ナノメートルで、エネルギーは高い方です。
この近紫外線を蛍光物質に当てると、それ自身が光るわけです。

ちなみに真っ暗な中でブラックライトを当てると、靴下やシャツが青白く見えるのは
白に含まれる蛍光増白剤に近紫外線の光が吸収され
波長が長波長側に変わって再放出されるので青白い光を帯びて見えるわけです。
ハンドダンスでは出演者は黒ずくめにする必要があります。

再びもとの話題に戻ります。
ある種のレーザー光線を別の波長に変えて再放出する性質をもつ蛍光たんぱく質の
利用による今回の分子ごとの色分けという技術。
これによって薬品の作用を見ることが可能ということです。

色がらみの技術といえば青色LEDの発明から
街にはこれでもかというくらい極彩色のにぎやかな電光掲示板が増えましたし、
クリスマスツリーもなんとも冷たい印象を覚えるようになりました。
好みかもしれませんが私などにはこのような使い方はどうも気になります。

色の技術が有効に活用されることを願ってやみません。
by my-colorM | 2006-05-01 23:48 | 色の話
2つの協会がパーソナルカラー検定をされるようになりましたね。
色彩のお仲間にもパーソナルカラーを学ばれていらっしゃる方も結構…。
パーソナルカラーの認知度もこれからどんどん高まってくるでしょう。

パーソナルカラーナビゲーターというリンク集が立ち上げられました。

これから各地のパーソナルカラーアナリストが名乗りを上げていかれるのでしょうか。
検定まで実施される状況ですから相当数いらっしゃるのではないかと思うのですが。

…と考えるとサイトをもたれている団体や個人が断然有利ですよね。
サイトを運営できる力はこの道ではすでに必須ということでしょう。

勉強されて診断の実績がある方はどんどん登録されたらいいのではないでしょうか。
興味を持っている人が向こうからやってくるわけですから相当宣伝効果はあるでしょうし…。


今更ですが私も「パーソナルカラー」勉強しようかしら…。
その前にHTML…???
by my-colorM | 2006-03-29 00:21 | 色の話
節分の昨日。

ものすごい突風が吹く寒空、それでも美術部の子どもが
「スケッチしに出てきます。」と言って外出…。
しかし案の定、そそくさと戻ってきたようです。

下校前カギを返しに職員室に来た彼女。
椿の花びらを3枚、
そのように重なっていただろう形で手にしていました。
f0008085_95356.gif


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by my-colorM | 2006-02-04 09:29 | 色の話
カラーアクセシビリティー向上のためのソフトをPCに導入しませんか。


私の師匠が以前紹介してくれたフリーソフトです。次の2つは私も使っています。


ColorSelector このソフトは富士通が著作権を保有し、カラーアクセシビリティーの向上のために開発した色覚タイプによって見分けにくい色の組合せが分かるソフトです。

ColorAccess ベクターでダウンロードすることができるフリーソフトです。画面を範囲指定すると範囲内をカラーシミュレーションすることができるソフトです。ColorAccessはグレイスケールによる表示でカラーデザインの視認性を確かめることもできます。



「ColorAccess」は「色」のテストを作るときに実際に使用しました。テストは複数の配色例からその配色効果を選択するという出題でしたが、実際に色コマをカラー印刷して出題するものでしたから、特に見分けにくい配色になっていないかを確認するのに活用しました。出題に際しては参照する色コマについて色名を併記する対応をしました。完全に配慮できているとは考えていませんが、避けることができる混乱はできるだけ避けるという小さな一歩をはじめています。


他に、前回の「色覚バリアフリー」でも取り上げられていたと思いますが、
VisCheckというソフトもあります。こちらは私のPCにはまだ導入しておりませんが…。
by my-colorM | 2005-12-26 15:56 | 色の話
今回はユニバーサルデザインを取り上げて考えようと思います。

f0008085_101484.jpgユニバーサルデザインとはさまざまな使用者の立場にたって発想し、一つの製品をできるだけ誰にでも使えるデザインにする、誰もが安全で快適に使えるように考えられた、人にやさしいものづくりの考え方です。f0008085_1012095.jpg


     ユニバーサルデザインを企業活動の中心課題として取り組んでいる企業にコクヨ松下電工、前回の給湯器メーカーTOTOがあります。各社のHPを覗くと興味深いものがあります。



では、ここで本題の色の話に…。


ところで、色に関するユニバーサルデザインを考えるとき、私達が知っておかなければならないことの一つに「色覚」タイプの違いがあります。

日本人男性の20人に1人、白人の12人に1人は、赤または緑の視物質に変異がある赤緑色盲です。これはAB型の血液型の頻度よりも多いくらいで、日本には約300万人、世界には2億人もの色盲の人がいます。男女200人の聴衆がいる会場には、赤緑色盲の男性が5人くらいいることになります。

これは色彩学会関西支部主催でで2005年3/4に行われたセミナーで発表された講師の共同研究者である岡部正隆、伊藤 啓両氏が公開されている「色覚バリアフリー」というページの冒頭にある文章です。

私も中学校の教員をしていますから、統計学的に一クラスに一人の割合で「色覚」タイプの異なる、色の見え方が違うであろう生徒を教えているということになります。

同僚にもいわゆる色盲、色弱と呼ばれる色覚タイプの先生がおられます。

色彩を学び、カラーデザインに携わる、または教育に関わる立場として
「色覚」タイプによる色の見分けにくさという課題を避けて通ることはできません。

以前行われていた色覚検査は現在中学校では行われなくなっています。
したがって、学校での個別の配慮はほとんどされていない状況です。
私のような色彩を教える者にとっては、教えている現場で「?」「!」ということが起こります。

本人の信号や安全標識の認識などのためにもやっておいた方がよいという意見もあります。
検査が実施されなくなったことが認識不足を生み、逆に作用しなければよいのですが…。


前出の「色覚バリアフリー」では次のようなパンフレットを入手することができます。

ユニバーサルデザインにおける色覚バリアフリーへの提言http://www.nig.ac.jp/color/handout1.pdf

色覚問題に関する指導の手引き
http://www.nig.ac.jp/color/monbushou_tebiki_1.html

これらの文書については私自身まだ完全には読みこなせていませんが、自分の色覚(見え方)を「絶対」と考えて「色名」だけを使って人前で話しても伝わっていない可能性が高いという原則は捉えることができるものと思います。



次回は、webデザインやPCでカラーデザインを行う人向けのソフトをupします。
by my-colorM | 2005-12-25 10:41 | 色の話