結果は報告しなければいけませんね

定点観測。まずはこちらの写真から。
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私は通勤途中に通るこの並木に季節の変化を感じ、魅力ある風景として注目してきました。

裸ん坊にされた街路樹の隙間から…覗いていますね。
そうです。最近の環境色彩注目事例として防護柵の色彩がどう変わるかを取り上げました。




しかし、完成した防護柵は、期待に反して
というより、実は十分想像できたのですが、従来のもののリメイクでした。
今回の改修では周辺に施工されている、旧タイプのやや意匠性のあるものに比べ、よりシンプルで言い換えれば味気ないデザインのものが採用されていました。近辺では大体旧タイプのものと今回のタイプのものの2種類の防護柵が使われています。
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完成なった防護柵をご覧下さい。私の希望のYR系、低彩度・低明度色とはほど遠いものでした。左側に少し時間が経過した同じ素材の防護柵が見えますよね。新設されたものは今は新しくピカピカですが、そのうち以前施工された柵と同じような色に落ち着くでしょう。無彩色の道路に対しては浮きがひどいわけではありませんが、並木や植え込み脇となると周辺の樹木に対する調和感は決して高いとは思えません。自然の樹木とは相容れない人工的な冷たさが目立ってしまっています。

おそらく、私が希望したもので施工するとなれば、素材から変更せざるを得ません。相当なコスト高になってしまうのでしょうね。

この周辺一帯は30年ほど前から大型開発が行われ、住宅団地建設が広域に、しかも比較的短期間に進んだ地域ですが、同様の防護柵が、補修・改修によって、あちらこちらでつぎはぎのように使われています。一部老朽化して見るに耐えない状況で放置されています。今回のタイプのものはおそらく施工法も確立しており、低コストで汎用性の高いものなのでしょう。今後も改修されるとなれば同タイプのものになっていくものと十分想像がつきます。

ところが、この材質は経年劣化するとさらに下の写真のようなねずみ色に、さらに時間が経つと右奥に見られるような感じで錆びてしまいます。塗装がなされるという様子はありません。塗装なし仕上げの素材なのです。
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しかしこうなるとエイジングによる落ち着きどころか、魅力のない、殺伐とした風景にしか見えません。この写真は保育施設脇にある用水路の安全防護柵ですが、用途以上の役割を果たしているとは思えません。
このあたりはいわゆる景観保全地区ではありません。とにかく実用面で事足りていたらOKなんでしょう。

環境の色彩をより快適に変えていく動き、魅力ある記憶に残る景観を形成していく方向は私が考えるほど一般的なものでは無い。それが今回の事例ではっきり見えてきたことです。

世の中(公共事業ならなおさら)はコストで動いている。お金をかけるところは重点地区に指定されているところに限られるのです。

さて、この工事は土台となるコンクリートのブロックを埋め込む穴を掘り起こす所からずっと注目してきました。施工業者は、この季節に、雨の降る夜間であっても作業をしていました。私が通勤で通る時間から工事車両がやってきていましたし、家路につく、結構遅い時間まで点検監視されていたのでしょうか、何やら作業をされていました。仕事も丁寧にされていたように思います。手を抜いたりしている様子は一切ありませんでした。一言言っておかねばなりません。私は決してこのような工事をされている皆さんを批判しているのではありません。

とはいえ、気になる「環境色彩」。皆さんの生活圏内はどのような状況でしょうか。

一度気をつけてご覧になって下さい。

関連記事:気になる環境色彩…防護柵の改修環境色彩
by my-colorM | 2006-12-27 21:52 | 色の話