プロニティー理論

f0008085_11273474.jpgバックミンスター・フラーという三角形を組み合わせたドーム構造の建物を手がけたプロダクトデザイナーがいました。彼は正三角形の連続性を用いて広い内部空間を作ろうとしました。最も少ない部材で最も強い構造の空間をつくる発想。今はなき富士山測候所のレーダードームも彼の設計によるフラー・ドームが採用されたもので、ヘリコプターで運べ、施工も短時間でできるシンプルな構造でした。さしずめ彼はトリニティーを極めたというわけですね。彼の功績は建築だけでなく哲学にもおよび現代社会の諸問題に多くの示唆を与えているということですが、それについては別の機会に改めて紹介するとして、今回はプロニティー構造…。

前回の記事で、2つの正三角形を逆向きに重ねてできる星形六角形の構造図がでてきました。実は、これを「プロニティー構造」と言うことができそうです。


たまたま松浦正樹さんのHP「プロニティー理論」にたどり着きました。

いわく、

異なる2つのモノが存在するとき、それらの相対的な関係の中で、
その2つのモノに相互干渉している
もう一つのモノが同時に存在しているのではないか?
そんな疑問から生まれた<プロニティー理論>は、
そのもう一つのモノの必然性を明らかにし
物質世界や精神世界の因果律を
<三位一体の比例>と言う概念から考えていきます。


これならば、トリニティでは?とつっこみたくなるのですが、彼の展開する数式とそれによって導かれる図形は2つの異なる事象(ここでは一辺の長さが異なる逆位置の正三角形A、B)とその背後に比例関係にある巨大な事象(ここでは三角形C)が存在する「三位一体の比例」という理論が展開されています。

件のテキストを一見したとき、ヘーゲルの弁証法が思い浮かびました。物事を創造的にとらえるのに「正反合」の思考が必要であると聞きかじりをしております。相反する二元的価値観には、さらにそれらに干渉する何かがある。これはまさに弁証法だと思うのですが。それを平面で思考せず、空間でとらえたところに松浦氏の発想があるのかもしれません。

とりあえず逆位置の正三角形が重なり合う図形をプロニティと言うのだということをスタートラインに立体的に物事をとらえてみたいと考えました。
by my-colorM | 2006-09-17 11:38 | 日記