逆行する技術…?

文化祭が近づいています。

本校でも学年ごとの共同制作というのが毎年取り組まれます。
私の担当する学年は岡本太郎の作品を使った階段アートと壁画(といっても小ぶり)なのですが、どの学年にもちょっとずついっちょ噛みするのが、私どもの教科性でございます。





で、今回1年生が取り組むのが「モザイクスタンプ画」とでも言いましょうか。テーマは地球環境に目を向けたものなのですが、その制作の仕方が結構おもしろそうなので注目しています。

学年付きの育成学級担任は美術科の教員なのですが、かつて取り組んだスタンプ画で展示作品をつくるのだそうです。スタンプは2cm四方のスチレン製の判子で、なんでも下絵をボールペンで押さえれば作れるという材料を今回は使われるそうです。陰刻(朱印)・陽刻(白印)を明暗諧調を8段階の面積比でつくり、(図柄は面積比さえあっていれば、文字でも記号でもよいそうです)マス目にあわせて押していくことで明暗感や線(点)の粗密によって、図柄を表すというものです。

私が協力させてもらったのは、原画のモザイク化の部分でした。

ちょうど今から3年前。修学旅行の写真をもとにカラーやカラー単色のモザイク画に取り組んだことがあるのですが、そのときは単純にペイントショップで減色、リサイズで画像を加工し、単純にプリントアウトしたミニサイズを見比べながら5mmマスに彩色していくといった作品で、番号などの色指定はありませんでした。

その頃、ITパートナー(情報サポーター?、要は学校にPCを入れるに当たって週に1度程度で助言に来られる方)がいらしたのですが、その方からよいフリーソフトがあるのでそれを使ってみては?と進められたのですが、そのときはすでに制作も目星がついていました。なのでソフトの説明も中途半端に聞いていたのでしょう。当時の私には???で、PCに保存はしたものの、結局使わずじまいで封印されてしまいました。

件のスタンプ画をするに当たり、画像をモザイク化する方法は無いものかとの相談をされているのが耳に入り、そのソフトの存在を思い出しました。PCのどこかにあるはずと探し出した頃に、
私のところにも相談が持ちかけられました。

そこから改めてこのソフトとの付き合いが始まりました。画像をモザイク化して、生徒一人ひとりが自分の押すスタンプを間違えないように数字で指定する。私がさせたときは小さいカラーの原画のアナログな模写でしたが、今回は番号を見てスタンプを押していくので数字化をしてやらなければなりません。

結局、1からソフトの見直しをしました。その名は「bigart」。なるほど1シートのマス目に色指定番号の通りに四角い色紙を貼っていけばそれは大きな作品になるでしょうというソフトです。今回の場合はそのマス目に大変な限界がありました。縦108マス横78マス。どんな精細な画像でもこれほど大きなマス目になると遠くから見ても何の絵か判別するのはかなり厳しい。それでも何とか図柄が浮かぶように工夫する必要があります。

画像を取り込み、指定のマス目でモザイク化するのは簡単にできました。1年のPC部分担当の先生とソフトの理解から始めたのですが1日目には欲しいマス目の数のモザイク画像を得るところまではなんの問題も無くすすみました。

次にそれを数値化ないし原画表示する方法を見つけるまでに2日かかりました。ソフトはモザイク化した画像をビットマップ画像とテキストファイルに分けて保存してくれるものです。ただ、テキストファイルをエクセルデータにしないと色指定マップがつくれません。その連携が手に負えず、あれこれ思索をしていたのです。

ちょうど来校していたITパートナーにその連携方法について相談を持ちかけてみました。すると見事なPC捌きでソフトの使い方をネットで調べ、エクセルデータ化するためのシートをPC上にわかりやすく置いてくださいました。所用で教えていただけなくなってしまったので、そこからは自分なりにアイデアをいろいろと実行しながら試行錯誤して、何とか使用に耐えるほどの理解を得ることができました。

いざ使い方がわかったところで今度は実際に画像を判別できる許容範囲の原画にするための試みが始まります。これは結構ハードルが高い取り組みでした。

ペイントショップで画像をグレイスケールで読み込み、メリハリが利いた絵にすることがまず大事。コントラストをつけて読み取りの差がきっちり出るようにします。その後、色数を8色に減らし、画像を78×108ピクセル(これはマス目の数と同じです)にリサイズします。これを拡大表示するとモザイク画ができます。私は以前から画面の色のRGB値を計ることができる「カラーパレット」というソフトが便利でよく使うのですが、そのソフトで、できたモザイク画の8段階のRGB値を確認し、「bigart」の読み取り時の色変換をその値に直してやります。こうすることで、ペイントショップでつくって見やすいと確認できたモザイク画をそのまま「bigart」を使ってテキスト保存ができるはずです。そのテキストをエクセルのシートに開き、画像化するマクロの色条件を再度指定してやりマクロを実行してやると思ったとおりに、ペイントショップでつくったモザイク画が再現されました。

これは昨日紹介した「340線」のことを思えば、真逆の印刷技術ということになります。できるだけ大きなドットで、それがなにかわかるような画像づくりをする…。それにしてもこれは適当にやっていてもさっぱりダメで、原画のレタッチも必要でしたし、カラーパレットが無いと色指定もままならないということで、結局ふたを開けてみれば必要なモザイク画原画3種類とも私が手がけることになってしまいました。

ドットを大きくするのにも相当なこだわりが必要なのでした。

自分のところはあくまでもアナログなのに…。
まあ、いい。いつかこのスキルを生かしてやるわさ。
by my-colorM | 2006-09-06 23:49 | 色の話