活字を学ぶ

武蔵美の教員免許更新講座で選択領域として選んだのはグラフィックデザインコースでした。

理由は、デジタルの時代にレタリングはやらないという声を美術科の先生方からよく聞くのですが、私は中学生には学ばせたいと考えており、その確信が持てる内容であればいいとの期待をもったからです。

タイトルは「文字とデザイン」。言葉や情報の伝達に欠かせない「文字や活字(フォント)」の基本的な知識と、その取り扱い方の基礎を学ぶという内容でした。

必修領域の受講生が150名ほどでしたから、7つのコースに平均すれば20名以上は集まる計算ですが、グラフィックデザインコースは10名と、比較的にゆったりと実習に臨める人数で、終始落ち着いた環境でした。

そんな中に、なんと再会したKさんと友人のCさんもいらして、楽しさが何倍にもなったというわけです。

前提講義は2時間。文字の成立から活字(活版印刷術)の発明、その意義と広がりの歴史をスライドを見ながら学びました。改めて知ることばかりで驚きと感動の連続でした。

続く実習の要領を先生がスイスイ手を動かしながら解説してくださるのですが、いちいち気づかされることばかりで見惚れてしまいました。

課題は、4種類の欧文書体から、好きな書体を選択し、大小、ウエイト(字の太さ)の違う活字素材(数種類のフォントファミリーのアルファベットや数字、記号、約物と、その欧文フォントとさらに親和性のある和文フォントでできた情報文字列)を切り貼りして、仮想のフォント見本帳の展覧会ポスターを作成するというものでした。

先生のデモンストレーションは、文字列が数センチ置き換わったり、文字の大きさがほんの少し変わるだけで、たちどころに印象が一変する、さながらマジックを見ているようです。

そう、すっかり見惚れていると、「まぁ、こんな感じです。じゃあ、皆さん、やって見てください。」と。そこで、4種類の欧文フォント成り立ちの背景の資料を渡されて、好きな書体を選んでくださいというわけです。

ざっと歴史を学んだところで、続いて資料で個々の人気の高いフォントの成り立ちや特徴を調べて、そのポスターを作れと仰せなのです。

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写真は後に購入した甲谷 一著「きれいな欧文書体とデザイン」名作書体の特色とロゴづくりより[株式会社ビー・エヌ・エヌ新社発行]
(この本がまた素晴らしいのですけど)


私が選んだのは、エリック・ギルの「ギル・サン」でした。

合評会は2日目の2時からということで、素材をいただいて実習が始まりました。









by my-colorm | 2014-08-12 09:09 | アート